『ぼくのなつやすみ!の巻』ゆんたく・・・何人かで集まっておしゃべりする井戸端会議のようなもの。波照間の宿の多くは居間やテラスを使って
『ゆんたく』という催し夕方から行われる。
そこで沖縄自慢の泡盛やオリオンビール片手に
ワイワイやるのだが、そのゆんたくで俺は
なんと
サトウキビ畑の手伝いをすることになったのだ!こんな経験、めったにない!
翌日早朝は7時半起床。
前日は深夜2時まで農道(!)でゆんたくしていたせいか、
かなり眠い目をこすりつつ外に出る。
今日お手伝いに行くのは波照間在住の
鳩間さん(通称ヤスさん)のサトウキビ畑!
サトウキビって沖縄ではしょっちゅう見かけるけど、
実際やるってなるとどうやってやるんやろ?
ヤスさんの軽トラックで畑に着くやいなや、
刃の先が別れた一本の鎌を渡され、
キビの捌き方を一から教えてもらおう。
作業自体はあまり複雑ではないが
慣れない農作業の為か、初めはおろおろするばかり。
てか人生で農作業をするのが初めてかも・・・
このあたりで都会っ子の甘さを痛感する。
ヤスさんと俺の他に、畑を手伝うメンバーが5人いたが
みんな慣れた手つきでそそくさとキビを捌いていく。
カンカン照りの太陽はこの日も体感温度30度越え・・・
遮るものは何もなく、しかし彼らは黙々と捌いていく。
キビの作業ってすごく過酷な農作業だ・・・・南国の炎天下の中、これほどまでに過酷なことを
地元のおじぃ、おばぁがやってしまうのだから恐れ入る。
と同時に、若いもんなんだから負けられないと思った。
途中、ヤスさんが半ば脱水症状になるほどの過酷さだった。
そしてこの炎天下。露出した肌はヤケド寸前にまでなり、
その後ニシ浜に入らなければ熱射病になるところであった。
それでもなぜか不思議と笑みがこぼれてきて、楽しかった。
東京の工場の隅っこで、延々とこなしていく単純作業よりも
こっちの方が何倍も楽しい。農業にも面白いところがある。
12時までキビ畑で作業をした後、
ヤスさんが僕達を魚釣りに連れていってくれるという。
魚釣りも人生で初めてや!喜び勇んで行くことに。
ヤスさんが連れて行ってくれた場所は
とんでもない崖の上であった。崖の上のポニョ。
『ここなら100%魚が釣れる!いや、釣らす!』とはヤスさん。
この前キビの後に来た女子大生はなんと9匹も釣ったらしい。
おれ初心者ですけどそんなに釣れますかね・・・・?
まずエサの付け方とリールの使い方、
魚が捕まった時の見分け方などを教えてもらう。
うーん、なかなかムズカシイぞ!特に餌付けがね。
本格的な釣りを始めるのに30分以上かかる俺・・・。
その隣では一緒に来ていた藤本さんが
さっそくアユを釣ってガッツポーズしていた。
うーん、やっぱ釣れなきゃ面白くないもんな!
よーし、頑張って釣ったる!!
釣りを始めてから1時間が経過。
それはそれはヒッチハイクのように
心を穏やかにして待つ。
すると、竿に今まで感じたことない違和感が!『早くリールを巻け!』というヤスさんの号令と同時に
半ばヤケクソ気味にリールを巻きまくる俺。
『魚を陸まで打ち上げろ!』竿を思いっきり引っ張る。
その瞬間、鮮やかに打ち上げられる魚。
人生初の、魚ゲットである(中くらいのカワハギ)。
まるでヒッチハイクで初めて車を捕まえたような
そんな新鮮な気持ちになれた。うーん、とっても面白い!
その後、1時間おきにカワハギをまた2匹釣り、
メンバーの中では一番の釣り頭になることが出来た!それでもヤスさんいわく、今日の釣りは不作だったとか・・・。
その後、ヤスさんに魚を焼いてもらい、
地元の人を交えてオリオンビールで乾杯!
炎天下に長くいたのでだいぶぐったりしていたが、
それでも自分が釣った魚を食べた時の味は格別だった!そしてヤスさんの車に乗ってまた宿まで帰る。
お酒を飲んだヤスさんの運転はだいぶ荒い。
普通は左側通行の道路を右側通行し、あわや脱線の事態に。
だけど波照間流の、最大限のもてなしには違いなかった。
波照間の人は口が悪い。人の悪口も言う。
だが遠くから来る者には充分すぎるくらいのもてなしを施す。
『相手の為に何かをするのは当たり前』とはヤスさん。
そこに、波照間最大の魅力があるとは藤本さん。
『明日もこの島に泊まろう』悩むことなくそうしようと思った。
誰かに頼まれなくてもそうしようと思えた。
ま、なにはともあれ本当に有意義な日でした。
こんな貴重な体験が出来ることはそうそうありません。
本当にありがとうございます!ヤスさん!
(つづく)